鼻毛スピリッツ

□鼻毛7『銭湯と刺客とポロリ』
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「防御していては俺は倒せんぞ?」

ベップは挑発する。
しかし、ボーボボは動じず、むしろ余裕の笑みを浮かべてみせた。

「それはどうかな?」

「何っ!?」

「今だ、首領パッチ!」

ボーボボが呼びかけると、首領パッチが湯船の中から飛び出してきた。
その両手にはアヒルのおもちゃが握られている。

「秘技・アヒルスラッシュ!!!」

素早い動きでベップを切り裂く。

「ぐおっ!!!」

「えっ!?ダメージくらってんの!!?」

たかがアヒルのおもちゃ如きでダメージをくらうとは・・・。
アヒルのおもちゃが強いのか、それとも単に敵が弱いだけか。
どちらとも言えないが、あまりレベルの高い戦いではないのは確かだ。

「そしてそのまま、ランバダへどーーーん!!!」

首領パッチはやめておけばいいものを、ランバダの頭に二対のアヒルのおもちゃを突き立てた。

「・・・」

勿論、ランバダはキレた。
だからこそ、首領パッチの両足を片手でがしっと掴んで

「秘技・バカスラッシュ」

怒りが滲み出ている声で首領パッチをベップに向かって振り回したのだ。
攻撃力は絶大だ。

「ぐおぉっ!!!」

「らぁっ!!」

ランバダは首領パッチを思いっきりベップに投げつけた。
そして、何事もなかったかのように湯船に入り直す。

(ランバダ怖ぇ〜)

ランバダの恐ろしさをまた一つ学ぶヘッポコ丸だった。
そんな二人を置いてといて、ボーボボとベップの戦いが続く。

「銭湯拳法ってのも大した事ねーな」

「ふん、これからが本番だ。行くぞ―――」

ベップは構えた。

「銭湯拳法・子供の舞!!!」

ベップはボーボボの周りをちょろちょろと走り始めた。
その走り方は、さながら銭湯ではしゃいで走り回る子供のようだ。

「そして!銭湯拳法・石鹸斬り!!」

石鹸で斬りつけてきたベップ。
石鹸にそんな殺傷能力があるだなんてにわかに信じられないヘッポコ丸。
それでも良い子は真似してはいけません。
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