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□標的34 任務失敗と変更
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「ちっ、そういうことだったのかよ」
日本にいる正一のデータを見ながら俺は舌打ちをした。やばいな、骸は大丈夫なんだろうか。
「そこで何をしているのです」
「すいません。少し書類の訂正を」
「それはあなたがする仕事ではありません」
「はい・・・・」
「こちらに来なさい」
少し怒り気味のチェルベッロに仕方なくついていく。・・・・・こんなことしてる暇なんてないってのに。
「連絡係のレオナルド・ビッヒについてです」
「・・・・・・」
「あなた、何回か彼と接触していますね」
「仕事についてですが」
「・・・・・本当にそれだけなのですか?」
「どういうことです」
「白蘭様の命令で調べたんですが、あなたとレオナルド・ビッヒが2人でいる場所は必ず監視カメラや装置に障害があるんです」
「・・・・・・」
「それに、あなたはいつからここにいるのです?」
・・・・・・まったく同じように変装したつもりだったんだが。やっぱり身長が高すぎたか?
「・・・・・さあ、どうでしょうね」
「私にはこれ以上問いただす権利はありません」
「・・・・・?」
「それでは」
なぜか去って行ったチェルベッロを俺はぽかんと見ていた。
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