お話
□お留守番
1ページ/8ページ
「あれ〜?珍しいねぇ。プロシュートが仕事も無いのにアジトに来るなんて」
俺がリビングに入ると同時に、メローネが絡んできた。
「お前は用も無く来すぎだろ」
軽くあしらう。
「俺はイルが居るならいつだって来るよ…!」
そのイルーゾォはメローネの膝の上でウトウトしている。
「メローネ」
どこからかリゾットの声がした。
振り向くと俺が今通ったリビングの扉前にいつの間にか居た。
「あ、リーダーリーダー」
急にイルーゾォがパッチリと目を開けてリゾットの元へ行こうとするが…
「…メローネ離してぇ」
変態がイルーゾォを捕まえて離さない。
「ヤダよー今日はイルは俺のモノなのさー♪」
「んー…オレは誰のモノでもねぇよー」
強いて言うならリゾットのモノ…なら本人も嫌がらないだろうな。
「…メローネ」
黙っていたリゾットが痺れを切らした様にもう一度呼ぶ。
「えー何ぃ?」
「急な仕事だ。ソルベと組んでもらう」
リゾットから書類を受け取り、メローネは目を通す。腕はしっかりイルーゾォを捕えたままだが。
「えー、今から?分かったよー行ってくるよー」
「りぃだぁあ!」
メローネが手を離した瞬間に、今度こそイルーゾォがリゾットに飛び付いた。