ゆうゆの愛する詩×三銃士

□カーテンコール
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 女であることを隠して銃士となって3年…。未だ、愛する人を私から奪った者への復讐を果たせてはいない。
 
 女の身には銃士の仕事は過酷なものである。
 今日も宮殿の警護に銃士としての訓練、パリの街の見回りと言った仕事をこなしたアラミスが、帰宅の途についたのは夜遅くであった。

“ルネ…もしも、私に何かあったら、私のことは忘れて幸せになるんだよ。”
“どうしてそんな事を言うのフランソワ!私達はずっと…ずっと一緒よ。”

「あなたが居る以上の幸せがあるの?フランソワ…」
空に瞬く星を見上げひとりそっと呟く。
「アラミスそこまで一緒に帰らないか?」
不意にアトスに声をかけられた。
「ああ。」
2人で他愛の無いことを話しながらパリの街を歩いた。
「今日はいつもにも増して忙しい一日だったな。」
「そうだな。もうくたくただよ。」
「今日はゆっくり休むんだな。それじゃここで…おやすみ。」
「うん。おやすみ。」
アトスは結局家の前まで一緒だった。
“…そう言えば、アトスの家って逆方向じゃ?おくってくれたってこと?”
いつも、優しくそしてさり気なく見守ってくれる人…アトスありがとう。今はまだ駄目だけど、いつの日か…

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