□詩集3
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[解離]


眼球に針を刺す
君に会えない
ただそれだけで
眠りが浅いから
どうにもならない

ある朝
誰もいない学校
みんな消えた
君も消えた
だから、眼球に針を刺す

「強くなるから」
あの時言った言葉は
割れて、砕けて、塵になった

ひとつ目、ふたつ目
眼球に針を刺す
それが日課になるように
崩れ落ちたまま、笑ってる

見えない何かを探して
無意味な心を空にして
そうしてみんな
眠るように、死んでいくのに
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