□詩集4
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[後悔を最期に沈む人へ]


約束だけが果たされない世界で
途方もない憎しみを背負う
そんな君の役目を
誰かが羨み、誰かが嘲り、誰かが呪い
駆け抜けた日々は壊される

後悔を最期に沈む人よ
ここにいて、ずっと
願いを待っているだけの
哀れな運命でも

「もう寂しくないよ」
遺された呟きは、最後の出口
共に在るための決意、そして祈り

温度が溶けていくように
鳴り響くのは弦の音色
それは紛れもなく、君が砕ける音だった
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