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□夢と願い事
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「織姫と彦星は会えるかなぁ…」
「今日1日は晴れじゃけえ、大丈夫やなか?」
俺がそう言うと、安心したように笑うなまえ。
だがその後、少し悲しそうな顔になった。
「でもさ…1年に1回しか会えないなんて悲しすぎるよね…」
しゅんと落ち込んだまま言うなまえに、俺はまた頭を撫でた。
「そんな落ち込みなさんな。ただの伝説じゃけ」
「それはそうだけどさ…」
「…なまえと一緒にいられるだけで、俺はよかよ」
「うん…ずっと一緒にいようね?」
抱きつきながら、上目遣いで俺を見上げるなまえに、頬が緩む。
「おう。好いとうよ」
俺の言葉に、なまえはふわりと微笑んだ。
「あ、今日さ、七夕祭り行かない?」
「どっかでやっとるんか?」
きらきらした目で言うなまえ。
…なまえの浴衣姿…見たいのぅ…。
俺が了承すると、早くも髪どうしようとか言い始めとる。
確か七夕祭りって短冊書ける場所あったはずじゃよな…。
ま、キャラじゃないが願い事してみるのもありかの。
なまえの浴衣姿を想像しつつ、書こうと思っとる願い事のことを考え、俺はなまえの隣で眠りについた。
(雅治ー!待ったー?)(待っとらんよ。…やっぱ可愛ええのぅ)
夢と願い事
→あとがき