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「席替えするぞー」



先生の言葉に、教室内は歓喜の声があがる。

そんな中、俺は一人ため息をついとった。

じゃってめんどくさいし…。

今の席は窓際の一番後ろ。

一番いい席なんに変わるなんて嫌じゃ。

じゃがそうも言ってられん。

渋々クジを引き、書かれている番号の席に移動する。

俺の席は、前の席の隣。

少し変わったがいい席には変わりない。

一番いい席になったんは誰かと思って、隣を見たら…。



「よろしくね、仁王君」



そう言ってにっこりと微笑んだのは、なまえじゃった。

なまえが隣…?

え、ちょ、心臓ヤバいんじゃけど。



「あぁ、よろしく」



動揺を隠し必死に声が震えないように言葉を発すれば、なまえはまたふんわりと微笑んだ。

っ…可愛ぇ///

なまえは俺の密かな想い人。

同じクラスなんに今まで一回も喋ったことはなかった。

恥ずかしすぎて近付くのすら無理じゃからの。

そんななまえと、今はこんなにも近い。

席替え…Goodjob!!←

ちゅーか俺、さっきちょっと冷たくなかったか?

怖いとか思われとったらどないしよう…。


 
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