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□BirthdayCard
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「フフ…遅いよ、赤也。何してたんだい?」
「すいません…ってもう食ってんじゃないスか」
屋上につくと、案の定先輩達は全員食べ始めていた。
「赤也、その手にもっとる箱何じゃ?」
仁王先輩と丸井先輩の間に座ると、パンを食べていた仁王先輩が聞いてきた。
「え?あぁ、さっきなまえに貰ったんすよ」
「なまえって…2年連続ミス立海のみょうじなまえかよぃ?」
「何じゃ、知り合いだったんか?紹介してくれりゃあええんに」
俺の言葉に、丸井先輩と仁王先輩が反応した。
そっか、あいつミス立海だったっけ。
「なんで仁王先輩に紹介しなくちゃなんないんスか。だいたい先輩達に紹介なんかしたら、何するかわかんないでしょうが」
うちの先輩達(特にこの2人)手早いんだし。
「中、見ねぇの?」
「あ、見ますよ…ってなに勝手に開けようとしてんスか!」
いつのまにか箱を開けようとしている先輩から必死で箱を奪うと、リボンをほどいた。
箱の中には、丸い形のクッキーとカードが。
おそらくクッキーは手作りだろう。
「クッキーじゃん!もーらいっ!」
「ちょっと、人のプレゼント食わないでくださいよ!」
「けちだな〜…このクッキーうまっ!」
人の文句を堂々と無視し、さらにもう1つ食べようとする丸井先輩。
これ以上クッキーが減ってたまるか!
先輩からクッキーを遠ざけると、一緒に入っていたカードが目に止まった。