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□果てしなく一方通行
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「お前も大変だな」

「ブン太先輩…」




休憩時間に話しかけてきたブン太先輩は、私の不毛な恋を知っている一人だ。

自分で不毛というのもなにか悲しいが、その通りなのだから仕方がない。




「…諦めようとか、思わねぇの?」

「そう思って諦められるんだったら、もう諦めてます」




何度そう思ったって、好きになったら簡単には諦められないのが女心というものだ。




「だから…早く付き合って欲しいんです。あの二人には」




少し遠くで話している先輩達を見る。

端から見れば完璧にカップルなのに、あれで付き合っていないというのだからため息が出る。




「雅治先輩も、早く告白すればいいのに」

「しょうがねぇだろ、仁王ヘタレだし」

「ですよねー」




顔を見合わせて、思わず笑った。

 
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