辺りに一際大きい音が響く
同時に、それまでも煩い程に鼓動を刻んでいた心臓が、鼓膜と共に一層震えた
頭上には大輪の花が開き、漆黒の夜空を色とりどりに染め上げた
今しか見ることの出来ないこの花を、一瞬一瞬を大切にしながら見つめる
開いては消え、開いては消えるの繰り返し
その淡い儚さに感動しつつも、消え行く花に虚しさを覚えた
ぎゅっ、と少し力を入れて繋いでいる手を握る
そのまま隣にいる相手を見ると、目があった
「どうかしたか?」
「…綺麗、だね」
「…おん」
私の言葉に微笑む彼は、中学生とは思えないほど妖艶な笑みを浮かべた
人混みでごった返す周りの煩いざわめきが、一瞬だけ、止んだ気がした
「また来年も見に来ような」
「うん……ねぇ」
「ん?」
「大好き」
「…俺も」
好きだ、なんて何回言っても足りないけど
この花のように消えてしまわないよう
何回だって言うから
だから来年も、再来年も
ずっとずっと彼の隣で
この花を見れますように
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夏が終わる前に花火ネタが書きたかっただけだ
反省はしている、後悔はしていない←
意味不明なのはいつもの如く!
というか相手が仁王だってわかる特徴がない…
わかってくれる人いるのかしら…((()))