短編

□シンデレラガール
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ある日、お城での舞踏会の招待状が届いた。
どうやら年頃の娘を集めて王子の結婚相手を探すものらしい。
これには少女の義姉たちと継母は興奮した。
絶対に王子の心を仕留めるのだと、ドレスや飾りものをたくさん買い込んだ。

少女も、その舞踏会には興味があった。
少女とて十七歳。お城での舞踏会には憧れるし、王子は顔が良いと有名であるため、一目見てみたいとも思った。

少女は舞踏会へ行きたいと継母に頼みでた。
継母は最初は渋っていたが、招待状には年頃の娘を連れて来るようにと書かれていたので仕方なく承知した。
そして、少女のドレスが届いた。
純白で、とても少女に似合うであろうものだった。

しかし、それが義姉たちはおもしろくなかった。

舞踏会前日、少女のドレスは破かれていた。
誰がやったなど、聞くまでもなかった。

だが継母は少女を怒鳴り付けた。
せっかく買ったドレスを駄目にしたのは少女だと。

こうして、少女は舞踏会に行くことが叶わなくなってしまった。


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