TITLE&CLAP
□過去ぱち
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沖神
私の彼氏は、背が高い。
いや、私の背が小さいのかも知れないけれど。
「おいチャイナ、何ぼーっとしてるんでぃ」
沖田に呼ばれて、前に下りのエスカレータが迫っているのに気づく。
「よっ、と」
繋いでいる手を引っ張って、少し焦った私をエスカレータにのせてくれた。
「…ありがとナ」
「おう…あ、なぁなぁ」
沖田は子供っぽい笑みを浮かべると、一段エスカレータを降りる。
「な、こうすると背ぇ一緒だぜぃ」
こっちを振り返る。
同じ目線でみた彼は、やっぱり眩しくて子供っぽい笑みを浮かべていた。
実話。街のカップルが目の前でいちゃこらしてますた。
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