Novel2

□猫にやきもち
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「あ〜〜つっかれた〜〜〜!!」
「お疲れルーちゃん」

リサーナが戻ってきた記念の宴の真っ最中。テーブルに突っ伏して叫ぶルーシィに、レビィはいたわりの声をかけた。

ルーシィたちはついこないだまでもう一つの世界「エドラス」で、その世界の存亡をかけて戦っていた。ルーシィもこれで終わりだと思ったことが何度あったか。とにかく、これで疲れないほうがおかしいのだ。

「火竜!!!!小娘ぇ!!!オレのリリーと青猫 白猫 勝負させろやァ!!」
「ア?」

……そばではルーシィ以上に激闘していたはずのナツとガジルが元気に因縁をつけているが。

「あんたもエライ奴に目ぇつけられたわね」

同じく因縁をつけられたウェンディに声をかける。ウェンディは迷惑そうなめんどくさそうな顔で、絡み始めた二人を眺めていた。


「……」


レビィが何か呟いた気がして、ルーシィは聞き返した。
「なぁに?」
「あ、うぅん、なんでもない。それよりルーちゃん、呼ばれてるよ?」
レビィはにこっと笑って話をかわし、向こうのほうでルーシィに手を振っている魔導士を指さした。ルーシィは椅子から立つと、レビィにお礼を言ってテーブルから離れていく。
笑顔でルーシィを見送ったレビィは、その笑顔を崩すと、ルーシィが先程していたように机に突っ伏した。


「ルーちゃんはハッピーにやきもちやいたことあるか、なんて聞けないよ………」


まして、いま自分が猫にやきもちをやいてるなんて、言えやしない。






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