Novel2
□夕焼け色の恋をした。
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目の前に、護衛の仕事の紙が突き出される。
突き出しているのは、至る所にピアスみたいなのを付けた男。鉄の滅竜魔導士、ガジルだ。
「これ、一緒について来い。」
「………えぇ!?」
普段苦手としている男にそう言われて、レビィは驚きの声をあげた。
「な、なんで私なの!?」
早速ミラジェーンに届け出しようとしているガジルを止めて、質問する。
「見ろ、この報酬のトコ」
「………失われし文明の物語………これ、超レア物の古文書じゃない!!!!」
「お前、本好きだろ。俺はいらねーし、丁度いい」
報酬の古文書に目を輝かせるレビィ。でも、と思い直して、また質問した。
「………でも、本好きだったらルーちゃんだってそうだよ?」
「あのバニーに手ぇ出したら火竜が………ゴニョゴニョ」
「?ナツ?」
「いや………とにかく、バニーじゃなくてお前のが良い」
「ッ………////!?」
ぼっ、と。
レビィの顔が赤くなった。
「………顔赤ぇぞ、風邪か?」
「違っ!!違うから!!い、行きます行きます!!」
「………本当かよ?」
訝しげに眉を寄せたガジルは、パタパタと顔をあおぐレビィに手を伸ばして。
ぴたっ、と。
おでこに、あてた。
「〜〜〜〜ッ////!!!?」
そんなガジルの行為に、
バッターン!!!!
「っ、おい!!??」
真っ赤になったレビィが倒れるのは、当然のことである。
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