LBS短編

□悪くない
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来たる12月20日。

この日は我らが帝光中学バスケ部主将、赤司征十郎の誕生日だ。

この日のために、響夜は誕生日パーティを企画していた。

他のキセキの世代、さつきに声をかけると返ってきたのは賛成の声。

響夜が声をかけたその日から誕生日パーティの企画が始まり、それが今日実行されるのだ。

今日もいつも通り部活があったのだが、響夜と真太郎を除いたみんなは部活後のパーティを早くやりたいのかそわそわして征十郎に怒られていた。

部活が終わり、各自部室で着替えているとき、ついに誕生日パーティに向けて響夜が動きだした。



「征十郎」

「どうした」

「このあと、時間ある?」



そもそもいくら誕生日パーティを企画したところで征十郎が参加できなければ意味がない。

響夜は平然を装いつつも少しの不安を抱えながら征十郎に聞いた。

征十郎は顎に手を添えて考える素振りを見せ、答えた。



「特に用事はないが……なにかあるのか?」

「僕の家に一緒に来てもらいたいんだ。征十郎に渡したいものがあって……」



響夜が言うと、征十郎は肯定の返事をしてくれた。

響夜は不安そうにこちらを見ていたみんなの方を向いて、征十郎にばれないように親指を立てた。

その意味がわかるとみんなは途端に笑顔になり、ぞろぞろと部室を出ていった。

みんなには先に家の合鍵を渡してあるので、先に家に行って部屋の飾り付けや食事の最終確認をしてもらうのだ。

みんなを見送ってからいつの間にか部室から姿を消していた征十郎を5分ほど部室で待っていると、征十郎が戻ってきた。



「すまない、監督と話があってね。行こうか」

「うん」



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