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□3人で
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頭がぼーっとする。僕を含めた3人は、皆 下着姿。

熱に浮かされているせいか、いつもより翠が綺麗に見える。




白く美しい肌に、少し筋肉の付いた身体。少し長めの黒髪がサラリと揺れる。


「触っていいか?」
兄貴の声だ。翠の腹を指差している。

「ああ」
ポツリと応える翠。

翠の腹に兄貴の手が触れた。


…何だろう。むかつく。

へらへら笑ってる兄貴と、小さく笑う翠。



気付けば兄貴を翠から引き離していた。


「おわっ…何だよ海里」
兄貴は驚いたように目を見開く。

「翠に触んないで」
翠を抱き締めて言った。

「海里?」
キョトンとする翠。




「触んないでよ…」
何だか涙が込み上げてくる。

「そこまで怒るなよ」
苦笑いの凌。

「………っ」
翠は僕の恋人なのに。


止めてよ。触らないで。






「海里」
僕の名前が翠に呼ばれる。

「何、翠っ……」


キスをされた。しかも兄貴の前で。




「んーっ!?」
翠の胸板を叩く。

「…はあ」
糸を引いて唇が離される。

身体の力が抜けてしまう。


「悪いな。こいつはこうしないと泣き止まないんだ」
悪戯な笑みを湛える翠。

「ちょっ…翠!」
恥ずかしくて顔が真っ赤になる。

「お前は黙ってろ」
僕の口を翠の手が覆う。





「つまり、お前らデキてるのか」
赤い顔の兄貴が言った。

「そういう事だ」
黒く笑う翠。

「けどお前ら、男同士だろ?」
とろんとした目の兄貴は再び口を開く。

「それがどうした」
翠は僕を隠すように抱き締める。


「海里は俺の弟だ。そんな簡単に野郎にやれねぇよ」
酔ってるけど、真剣な兄貴。

「なら勝負だ」
突然、あぐらをかいた翠の膝の上に乗せられる。

「勝負?」
兄貴と僕はキョトンとする。

「どちらが海里を何回イかせられるか」
そう言うと、急に首筋を舐められた。




「ひぁっ…ん」
酔っているからか、いつもより過敏に反応してしまう。

「どうだ、やるか?」
挑発的な視線を兄貴に送る翠。

「…望むところだ」
兄貴はそう言って俺のモノに手をかける。



「やめ…あっ」
翠に胸の突起を触られた。

「気持ち良いか?」
耳元で囁かれて、耳を舐められる。いやらしく水音が聞こえる。

「うるさ、い…」
身体がぴくりと反応する。


「海里、可愛い」
兄貴が下着越しに自身をなぞる。

「あっ…ん」
妙な感覚に、変な声が出た。

「こっち向け」
翠を見ると、濃厚なキスをされた。舌を入れられて、絡めさせられる。





「やめ、てよ…っ」
手足をじたばたさせると、翠に手を、兄貴に足を押さえつけられる。

「大人しくしてろ」
首筋を翠に舐められた。

「…は、ぁ」
身体の力が抜ける。


兄貴が直に僕の自身に触る。ぬるぬるした感覚がして、変な感じ。

「やっ…」
思わず身を捩らせる。



「凄い事になってるぞ」
指に付いた蜜を僕に見せつける兄貴。

「………っ」
顔を背けた。


目をぎゅっと瞑っていると、自身に新たな感覚。見てみると、僕の自身を兄貴がくわえていた。

「ふぁ、…っや」
兄貴の頭を押さえようとしても、翠に掴まれていて出来ない。

舌が自身に這いずり回る。先端を舌が舐める。

「ああ…!!」
快感に耐えきれずに果ててしまった。



「…イったな」
耳元で翠の声。

「…はぁ、はぁっ…」
荒い息で、身体が熱い。

「まだまだだ」
翠によって少し身体を持ち上げられる。


「な、に…?」
すると、四つん這いにさせられた。

「もう大丈夫だろう」
そう言うと、翠の自身があてがわれる。

「ちょっ…やだ!」
訴える間もなく、翠が中に入ってきた。




 
「あっ、うあ!!」
翠の腰が振られる。

「…きつい…」
腰を振りながら翠が呟いた。

「ん…っく」
声を必死で抑える。


快感が押し寄せてくる。次第に声は抑えきれなくなって、色めき立った声が出てしまう。

「やだぁ…っ」
恥ずかしさと快感に涙が溢れる。




何分、いや…何時間経っただろう。僕は2人に何度もイかされた。皆、欲に塗れている。

「はあ…あ」
ぐったりと横になる。

兄貴もぐったりしている。

けど、翠だけは平然としていた。



「お前ら、もう疲れたのか?」
ニヤリ。翠は笑った。

「翠、もうやめて…」
縋る思いで翠に訴える。

「心配するな、もうしない」
優しい手が僕の頭を撫でた。

途端に眠気が襲ってくる。


僕はゆっくりと眠りに落ちて行った。
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