桜李*恋爛漫

□Clover Heart's
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「えーっと

熱が出た時に効果のある薬草は……と

…ふんふん なるほど」



私は薬草学の本を読みながら、病院の外のベンチに座っていた。


今は午前の休憩時間。


五代目火影様、綱手様の弟子になった私は日々医療忍術の勉強をしていた。

辛い修業もありくじけそうになったこともあったけれど、今はこうしてしっかり修業を続けられている。


それはきっと


「……あ」


病院の入口に人が立っているのが見えた。

私を見つけると嬉しそうに手を振り、笑顔でこちらに近づいてくる。

私も笑顔で手を振り返す。



「こんにちは サクラさん」

「こんにちは リーさん」

いつものように、笑顔で交わす挨拶。



リーさんは薬草探しを手伝ってくれてからというもの、週に1回はこうして私に会いに来てくれるのだった。



「最近はどうです?
やはり修業は厳しいですか」

「はい…なかなか大変です 昨日は魚を使って練習したんですけど…」


こうやって会う度に私はリーさんに、今やっている修業の事や師匠の恐さなど…
日々の出来事(主に愚痴だが)を話している。
そんな私の話をリーさんは、いつも笑顔で聞いてくれていた。



「はははっ 火影様にそんな一面があったんですか!」

「そうなんですよ!私もその場で笑っちゃって」



くだらない愚痴の話。
しょうもない世間話。

そんな話をリーさんとすることが、いつしか私を元気づけてくれていた。



「でも リーさんよかったんですか?今日も修業中なんじゃあ…」

「大丈夫です!30分の休憩をもらってきましたから!」

「えっ もう来てから25分は経ってますよ!?

ここから演習場まで10分はかかります!!
早く帰らないとっ」

「僕のスピードなら3分で帰れます!」


そう言いニコッと笑う。

釣られて私も笑ってしまう。


「ふふっ なら大丈夫ですね

じゃあリーさん、今日はありがとうございました

修業 頑張ってくださいね!」

「はいっサクラさんこそ!
頑張ってください!!」



そして、私達は別れる。


リーさんはダッシュで病院を出て行った。






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