Dream☆Story3 long

□可愛い顔にはご注意を。
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うっわ…
コンサートってこんなに人がいるんだ…

最寄りの駅から出ると、人がごったがえしになっていた。
あちこちで、「涼介がー…」「雄也がさー…」とファン
同士で話しているのが聞こえる。

…あ、侑李のうちわ持ってる人がいる…
うちの侑李ちゃん、人気なのね♪

ふふんっとドヤ顔かまして会場横のグッズ列に並んだ。

…ペンライトくらいは買っとかないとなー?
侑李に言われてるし。

しばらくして開場時間になった。

…えっと、ゲートは…どこだ?

「あ、あのっ…」

近くにいた警備の人に声をかけると、ゲートの場所まで案内をしてくれた。

広くて訳わかんないよォー…
人多いし…若い子ばっかだし…

荷物検査をして、中に入ると
「…わっ…すっご……」
思わず息を飲んでしまうほど、広い空間があって、
可愛らしいステージがきらりきらりと時折点滅していた。

私の席、私の席………。
ん…?

チケットと席番を交互に見てたどり着いた場所は
1番大きなステージの目の前だった。

こ、こ、こんないい席いいの?!
お金出してないんですけど?!

周りにはこの素晴らしい場所を友達同士手を取りあって喜ぶ子や、泣いてる子がいた。
彼女たちはHey! Say! JUMPを見れること、凄く楽しみに
してるんだなぁ…

しみじみ、自分の心の老いと、優越感を噛み締めていた。

「「きゃーーーーーー!!!!」」

うぉい?!

バッと照明が消えると、会場が揺れるほどの歓声が響いた

びっ…くりしたぁ…

そう思ってステージを見ると
「…あ。」

キラキラとした衣装を身にまとった侑李がいた。
それは、私が知らない、アイドルの侑李。

胸が、ドキドキする。
…きっと、コンサートの演出で興奮してるだけだ…

「…かっこいい…」
純粋に口から零れた。

しばらくすると、知っている歌が流れた。
…あ、カモナなんちゃらだ。

目の前で楽しそうに踊っている侑李と、ふと目が合った。

「っ!」
『Come With JUMP ほんとに 君が好きだよ』
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