幕恋短編集 大久保編
□弱みの意味
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いつも上から目線で
いつも私を馬鹿にして
いつも私をおもちゃにして
いつも、いつも…
私にも我慢の限界があるんだよ?
たまにはギャフンと言わせてやりたい!!
でも、どうしたら?
色々考えてみるけど、全部見透かされて逆にまたいじられそう
何か弱みとかないのかな?
うーん…
「…おもしろい顔だな。」
「なっって、大久保さん」
振り返ると大久保さんが呆れ顔で立っていた。
「何をそんなに驚く?」
「え、えっと…」
『あなたをギャフンと言わせる為に弱みらしきものがないか考えてました!(・∀・)』
なんて言えない
「どうせくだらない事でも考えてたんだろう?」
「うっ」
否定できない
「大久保さんはなんで寺田屋に?」
話題をかえたくて話をふる。
「なぜお前に言わねばならぬ?私は、私の思うままに動いているだけだ。」
出たよ、大久保節
「あぁ、そうですか…」
立ち上がってその場を離れようとした。
「どこへ行く?」
呼び止められて私はそのまま、そっくり言葉を返してやった。
「なんで大久保さんに言わないといけないんですか?私は、私の思うままに動いてるだけです。」
「……何?」
「」
こ、怖っ
目が、目が、怖いんですけどぉぉぉ…(゚Д゚;)
「お、お…お…お茶入れて来ます!」
その場から逃げ出したくて慌てて走りだそうとした瞬間、腕を掴まれ大久保さんの胸に引き寄せられた。
ぎぃやぁぁああ
怖い
怖いよ〜(T_T)
大久保さん、怒ってたよね?
怒ってたよね?
いやぁぁああっっ
なんとも言い難い恐怖に震えていると、頭を優しく撫でられた。
「え?」
顔をあげてみると、優しい顔をした大久保さんがいた。
何?その顔?
心拍数が一気にあがる
そんな顔…
反則だよ…
ドキドキが止まらない
しばらく見つめあったままだったけど、大久保さんが口を開いた。
「フッ、私にあんな口をきくとはな…」
そしてニヤリと微笑んだ
ヒィエエエッッ
こーわーいぃぃぃっっつ
「ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさーいっ」
今度は別の意味でドキドキが止まらない
必死に謝りたおす
何してんだろ?私