その他小話
□君の目が覚めたら…
1ページ/1ページ
「ん…。」
うっすらと目を開ける
心地よい疲労感に
鼻をくすぐる甘い香りと
肌に感じる温もり
僕の腕の中で眠る君
そっと頬に触れると、ふわりと君が笑った。
今、どんな夢を見てるの?
その笑顔を向けている相手は僕?
それとも、他の誰かなの?
「……ん〜、もう食べられにゃい〜…。」
「は?」
「おだんごぉ〜…、ご馳走さまですぅ〜…。ムニャムニャ…。」
「………。」
「すぅすぅ…。」
…なんだ、寝言か(笑)
夢にまで見るとは…。
食い意地が張ってるというか、なんというか…。
………、ふふふ。
そんなところも愛しくてたまらない。
君の目が覚めたら、一緒に団子を食べに行こう…。
君の笑顔をもっと僕に見せて?
僕に君の笑顔を独り占めさせて?
言葉じゃ足りない溢れる想いを、君に届けたい。
君の瞳が僕を映すまで、僕は君を抱きしめた。
終