Long

□周りはみんな気づいてる
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旅を続ける内に色々と仲間は増えていった。
エリーゼとティポ、ローエン、そしてレイア。
人数が増えて、女の子も増えたのに相変わらず俺の心臓はジュード君限定で反応するらしい。




「アルヴィン君はもっと積極的に言わないとダメだよ!!」


「・・・・・はい?」



休憩にと立ち寄った店で食事をし、宿も決めた。
それぞれが思い思いの時間をーーー・・・・と過ごすはずだったのだが、何故か今俺はレイアとエリーゼと一緒にテーブルに残ったままであった。



「・・・・・、いきなりで文脈が掴めないんだけど」



テーブルに肘をついて、目の前の少女たちを見た。
レイアはあきれた、というような表情をする。(ちなみにエリーゼの周りが黒く見えるのは何でだ)



「アルヴィン君ってさ・・・・・・、ジュードのコト好きだよね?」


「ごほっ」


『わーーー、きーたーなーいー!!』「です」


「げほ、っ・・・・・何で?」



二人が何も言わないので、出された水を飲んでいたらいきなりのことで吹き出してしまったじゃないか。
落ち着け、相手は子供だ。
俺だって曲りなりにも傭兵だったのだ。
嘘だって、汚いことだってやってきた。
こういうのははぐらかすに限る。
最近、やっと落ち着いてきたのだ。
ジュードに惚れているコトはこの際、もう認めた。
だが、このお嬢さんたちには関係ないからな。



「アルヴィン君が隠したいならいいけどさ・・・・・、一応言っとくね。」


「・・・・・・」


俺が何も言わないことに痺れを切らしたのかレイアは一人で話をし始めた。



「ジュードは手強いから。さり気なく気付かせようなんて思っちゃダメだよ?」


「まぁ、優等生は初心(うぶ)だしな・・・・」


そこは納得。
ミラの服が短いからと赤面している始末だし。


「甘い!!!」


ばん、とレイアは机をたたいて立ち上がった。
おいおい、ちょっと待てって・・・・。
ここいるのは一応、喫茶店だから。



「甘い、甘いよ、アルヴィン君!!!お汁粉に蜂蜜と生クリーム入れて、更にシロップ入れるくらい甘いよ!!!」


それは甘いな・・・・・、確かに。
その光景を想像して少々げんなりする。


「いい?ジュードは確かに初心だよ?でもね、それ以上に鈍いんだから!!もう好きだ、とか、愛してる、とかこういう感じでストレートに言わないと絶対気づかれないから!!!」


「レイア、」


「あ、ごめん・・・・」



エリーゼに諌められてレイアは座った。
まぁ、ジュード君がこうやって言われるのも納得できるっちゃできるが・・・・。



「そんなに鈍いもんかね〜・・・・・」


「・・・・・・・、試してみるといいよ。すぐに分かるから・・・・」



ごきゅ、と水を飲み干してレイアは呟いた。
心なしか疲れているというよりは呆れというか何というか。



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