TOX

□迷子な予防
2ページ/5ページ

「はい、ミラできたよ。」

ローエンを打ったあとはミラに。

「すごいな、ジュード。全然痛くなかったぞ!!」

初めての注射にミラは満足気味だ。
ジュードはアルヴィンにも注射を打った。

「はい、おわったよ。」

「おー、確かにそうだな。」

痛みがほとんどない。

「それなら良かった。」

「ジュードさんはお上手ですね。」

「結構、練習したからね。」

「あ、エリーゼにもしなきゃ。アルヴィン、呼んできてくれる?」

「ん、分かった。」

アルヴィンがエリーゼを呼びに行く。

「ジュードはまだしないのか?」

「みんなが終わったらするよ。」







「エリーゼ、ジュードが予防注射してくれるって。」

アルヴィンが部屋に入る。
エリーゼは座っていた。
様子を見るとレイアは起きていた。

「あ、はい・・・。」

エリーゼは立ち上がって出ていった。

「けほっ・・・。」

「大丈夫か?」

「あ、アルヴィン君。ずびっ」

「ほれ、ティッシュ。」

「ん、ありがと。」

ちーん。

「男前な鼻のかみ方だな・・・・。」

「ずび、そういえば・・・ジュードが予防注射って・・・。」

「ん、ああ聞こえてた?医者がワクチンくれたんだよ。」

「ジュード、注射大丈夫だった?」

「?普通に打ってくれたけど・・・、なんかあるワケ?」

「ジュード注射嫌いなの・・・・ずびっ、子供のころ予防接種嫌がってさ〜。」

ちーん。
再び鼻をかむレイア。

「あれ、意外だな・・・。」

「ずずっ、うん。なんか怖いらしくて。あの頃は可愛かったな〜、ジュード。」

「医者で注射怖いってのも確かに、だめだよな・・・・。」

「そう、だから我慢してるかも。アルヴィン君、ジュードがちゃんと自分にしたか確かめてくれる?」













レイアはさすがに疲れたようで眠ってしまった。
看病は戻ってきたエリーゼとローエンに任せてアルヴィンは部屋を出る。
ミラ様によるとどうやらジュードはお粥を作っていたらしい。
そういえばローエンが持ってきてたな。
ミラ様は風邪でもないのにお粥の残りを間食として食べていた。
さっき、夕飯食べていたはずだが・・・・・・、本人曰く足りなかったらしい。

「さーてと、ジュード君はっと・・・・。」

おそらく部屋にいるだろう。
優等生のことだ、注射が嫌ならば、注射はやったと嘘を吐いて皆を安心させるはずだ。
とった部屋の入り口をみると明かりが漏れている。
どうやら考えは当たったようだ。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ