TOX
□ゼロ距離地点
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J「うわ・・・・・。」
L「うわ、ってなによー!!」
帰ってきて開口一番のジュードの言葉だ。
それもそのはず。リビングの机の上にはお菓子の山。
しかもポッキーにプリッツ、フラン、果てには小枝まで実に種類が豊富だ。
J「一応、聞くけど。どうしたのこれ・・・・。」
M「ほっひーふぉふふぃふふぉふぃふぁ」
なんか口をもごもごさせているミラ。
口の端からはフランのチョコのついてない方が覗いている。
J「ミラ・・・、ちゃんと食べてから話してね・・・・。」
Mごくんっ、「うむ、今日はポッキーとプリッツの日だ!!」
どうだ、というようにミラとレイアは威張るけれど全然威張れてない。
レイアはともかくミラまで・・・・。
お菓子屋の陰謀(?)にまんまとの乗せられているようにしか思えない・・・・。
E&Tぽりぽりぽり・・・・、ぽりぽり・・・・・。
J「っちょ、エリーゼまで!!」
E「ジュード、ぽりぽりぽり・・・・、ごくん、・・・おいしいですよ?」
言葉の合間のそのぽりぽり音が気になる。
R「なかなか、いけるものですね。たまにはこういうお菓子もいい。」
ローエンもプリッツ(サラダ味)を食べていた。
J「ろ・・・、ローエンまで・・・・。」
もう、色々ツッコむのも疲れてしまった。
そういえば・・・・、
J「アルヴィンは・・・?」
こういうイベントだと、アルヴィンは率先して食べてそうなんだけど。
甘いモノ、意外と好きっぽいし・・・・。
L「アルヴィン君はなんか仕事あるんだって〜ぽりぽり・・・部屋にいると思うよ〜、ぽりぽり・・・。」
J「・・・、食べながら話すのはやめよーね・・・・。」
エリーゼやミラに歯磨きはするように言ってからジュードはコーヒーを淹れた。
アルヴィン、仕事あるんだ・・・。
疲れてないかな?
淹れたばかりのコーヒーと、封を切ったばかりのポッキーをお盆にのせてジュードはアルヴィンの部屋に向かった。
とんとん、
A「ああ、どうぞ?」
許可がでたところでジュードは部屋に入った。
J「アルヴィン、」
A「ジュードか。」
アルヴィンはくるりとイスをまわしこちらを向いてくれた。
J「これ、コーヒーと・・・。」
コーヒーをアルヴィンに手渡す。
それと一緒にポッキーも。
A「お、サンキュ。もらうわ。っと、ポッキー?」
J「ああ、これレイアたちがなんか買ってきたらしくて。甘いもの食べると集中力あがるから・・・・。」
A「・・・・、今日は11月11日か・・・・。」
J「知ってたんだ。」
A「そりゃあなんてったって。」
アルヴィンがいきなりジュードの腕をつかんで
J「わっ。」
引き寄せる。
A「ジュード君と楽しいことできるからな♪」
J「・・・楽しいこと?」
今の体制はジュードがアルヴィンの膝に向かい合わせに座っている状態。
アルヴィンはジュードが逃げないように捕まえて、封の開けられた袋からポッキーを取り出す。
それをジュードに見せて、
A「ポッキーゲーム、しようぜ?」
J「・・・・・、」
A「そう、睨むなって・・・・・。」
J「別に、睨んでなんか・・・・。それより仕事あるんでしょ?」
A「大丈夫、ほとんど目途はついたし。」
J「クマ、出来てるんだけど。」
A「あー、ま、治るだろ。な、しよーぜ。」
どことなくアルヴィンは疲れているようで、
J「・・・・。」
言っても、きっとアルヴィンは休まないだろうし。
A「あ、もちろん罰ゲームはありで。ジュードが勝ったら、何でもいうこと聞くぜ?」
アルヴィンが提案をしてきた。
ってことは、アルヴィンに休んでもらうチャンスができるわけだよね。
絶対勝って、アルヴィンを休ませる!!
J「・・・・やる。」
A「そうこなくっちゃな。」