■広義のトランスジェンダー

FtMトランスジェンダーと聞いても、なじみのない言葉だとお思いかもしれません。
医学的な見解から言うと、トランスジェンダーとはいわゆる『性同一性障害』のことです。

ではなぜ俺が『FtMトランスジェンダー』と自称するのか。
『性同一性障害』の方が一般的で、わかりやすいのは事実です。
ですが、当事者たちが最初に自称したのはあくまで『トランスジェンダー』であって、
医学用語である『性同一性障害』ではありません。
つまり、自分が『トランスジェンダー』だと自覚していても、
具体的に言うと、経験のある医者二名から『診断書』をもらわないと、
厳密には『性同一性障害』とは言えないのです。

また『トランスジェンダー』とは『性別越境者』と訳されます。
それに対して『性同一性障害』は"Gender Identity Disoder(GID)"の訳です。
"disorder"という単語に、まず俺は違和感を覚えます。
"disorder"には『障害』という意味もありますが、
『無秩序』や『混乱』という意味もあります。
俺は、『性同一性障害』に限らないのですが、
『障害』とは、本人が持つものでなく、生きていく社会にこそ『障害』があるから、
『障害を感じてしまう人』の意味で『障害者』と言いたいのです。

俺は『性別越境者』という言葉が結構気に入っています。
『性同一性障害者』は逆にジェンダーに固執しているのではないか、とは
よく言われてしまうことなのですが、
俺は逆にジェンダーをしっかり見据えている『トランスジェンダー』だからこそ、
ジェンダーの壁をも越えていけるのではないか、と思います。

慣例に習い、FtM(Female to Male『女から男へ』)と頭につけると、
『FtMトランスジェンダー』となるわけです。
逆にMtF(Male to Female『男から女へ』)という言葉も存在します。

■狭義のトランスジェンダー

俺が今まで説明してきたのは広義での『トランスジェンダー』であって、
『トランスヴェスタイト(TV)』『トランスジェンダー(TG)』『トランスセクシュアル(TS)』という
本人の状況に応じて三つに分ける、狭義の『トランスジェンダー』もあります。
簡単に言うと、"異性"の格好をしただけで落ち着くのがTV、
社会的にも"異性"と認められないとだめで、FtMでいうと大体胸の手術まで希望するのがTG、
性器の形状まで変えないと心休まらない人がTSと呼ばれます。
自分の性をどう捉えるかを『性自認』と言います。



以上簡単にトランスジェンダーについて説明しましたが、
もっと専門的、医学的に興味のある方は、ネットで検索すればたくさん出てきますので、
ガイドラインや他サイトをご参照ください。
多くのサイトさまが良心的でわかりやすい説明をしてくださっているはずです^^



少し専門的になってしまうことや、もっと詳しいことは
コラムに書きますので宜しければ参照してください。

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