ダリア 1

□逆切れしました。
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色々な検査を受けて、俺はギラン・バレー症候群っていう病気だと知らされた。


だけど、リハビリをちゃんとすれば治るって。

大好きなテニスもまたやることができるし、またまりあにも会いに行けるしね。


だからあんまり心配はしてない。

この時はそう思っていた。



俺は夢を見た。

まりあと再開する夢。



君はまるでダリアの花ように、俺の心を奪っていく。


今もこんなに大きくなっていく俺の気持ち。













君に会いたい。




今日は気分転換に病院の中央庭園に行った。


ここでも花がキレイに咲いている。



それから毎日、俺は庭園に通った。


ここに来ることで君との繋がりを求めていたのかな?



「…テニスは…。」

「幸村くんが手術に成功しても、後遺症が残るからテニスは難しいだろう。」

「…まだ若いのに可愛そうに…。」




ある日聞こえた医者たちの会話。

え、なんだって!?後遺症が残る?






テニスはできない?




それを聞いてからの俺は急変した。

なんで、俺からテニスを奪うの。

俺はテニスが全てだ。
俺からテニスをとったらなにも残らない。



生きているのにテニスができない。

それは俺にとって生き地獄に等しい。


ならば死んでしまおうか?



そこまで行き詰まっていた。




でも、死んじゃったら君と会う約束は守れなくなっちゃうね。


こんなに弱気な俺じゃ君は見向きもしてくれないだろう…。


でも、テニスができなくなるのは嫌だ。




病室に帰るとテニス部のみんなが来ていた。



真田「幸村…。関東大会への出場権てにいれたぞ。今回の試合で赤也が…」

「すまないが出ていってくれないか?俺はもうテニスの話しは聞きたくない。」

真田「あぁ、そうか。何があったか知らないが俺はお前が立海に戻ってくることを待っているからな。」


「「「「「「「頑張れよ」」」」」」」


こうして皆帰っていった。

心配してくれてるのはわかってるんだ。


ただ今はまだ気持ちの整理がつかなくて…


みんなゴメン。
頼りない部長でゴメン。



病室で一人になると不安になる


不安になると必ず思い浮かべること。


まりあとキレイに咲くダリアの花。


そーいえばダリアの花言葉知らないや。





色々な思いを抱えて、俺は眠りについた。
 

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