ダリア 1
□再開しました。
1ページ/2ページ
朝起きて俺が棚から取り出した本。
それは図鑑!!花のね♪
もちろんダリアの花言葉を調べるためさ。
ダリア…ダリアっと。あった。
「華麗」「優雅」「威厳」「移り気」「不安定」「感謝」「栄華」。
今の俺みたいじゃないか!!!
…あんなに綺麗な花なのにこんなに切ない花言葉だなんて…。
(((コンコン
『…失礼します。』
聞き覚えのある声にビックリした。
だってそこには君が、まりあの姿があったから…。
「…まりあ?」
『…覚えててくれたんですね。』
「あぁ、今まで一度も君を忘れたことはない。毎日会いに行ったけど、会えなかったんだね…。」
『…幸村くんが来てくれてるの知ってました。だっていつも見てましたから。』
「え、どーいうことだい!?」
『…影から見ていたんです。』
「声かけてくれればよかったのに…」
『…ごめんなさい。』
「でも、会いに来てくれて嬉しいよ。」
『…幸村くんは、手術受けるつもりある?』
「…まりあ。いきなりどーしたの?」
『私ね。幸村くんに手術受けてもらいたいの!!そして、またダリアの花を一緒に見たいから。』
まりあのその表情は少し曇っていて、どこか悲しげにみえる。
『…私、幸村くんを支えられるかな?』
「ってことは、まりあは俺の側にいてくれるの?」
『うん。だから幸村くんは病気と戦って欲しいな。私はそれをサポートするから。』
「ありがとう。俺、まりあがいたら病気なんて治る気がするよ。」
『幸村くんの夢、諦めないでね。』
「あぁ、約束するよ。諦めない。」
『良かった。テニス諦めるとか言われたらどーしようって思ってたの…』
テニス…。テニス部のみんなに謝らなくちゃ。
「…早速お願いをしてもいいかな?」
『はい。なんでしょうか!?』
「立海のテニス部を連れてきてほしいんだ」
まりあはそんな俺の願いを叶えてくれた。