作品

□伝説は続きを求める
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――昔むかし、1人の武神と呼ばれた男が旅をしていました。武神はある村で、奇妙な話を聞きました。なんでも、その村には夜になると大蛇が現れるんだそうです。
武神は気になり、その村で夜を待ちました。そして夜、武神が大蛇が現れるという山の方向を見ていると、そこから龍と見紛うほど大きく黒い蛇が、村めがけてやってくるではありませんか。
村人の話では、蛇は人間の娘を食べるんだそうです。村人はみんな怖がって、家から出ようとしません。

なるほど、みんなが怖がるわけだ。

武神は蛇の大きさを目の当たりにして納得しました。それと同時に、村の為にもこの蛇を退治しなければならないと思いました。武神は剣を握ると、勇敢にも蛇に立ち向かいました。そして蛇に打ち勝ち、封印に成功しました。でも、それが限界でした。完全に倒すことはできなかったのです。武神はいつか蛇が復活したときの為、最後の力を己の剣に封印し、村で1番大きな樹に突き刺して抜けないようにしました。

そして今から約60年ほど前、蛇の封印が解けてしまい、再び蛇が村を襲い始めました。しかし、蛇はほどなくして倒されました。倒したのは村に住む、武神の子孫でした。武神の子孫は、武神が樹に刺した剣をいとも簡単に抜いてみせると、大蛇に立ち向かい、見事に打ち倒したのです。

こうして、村には本当の平和が訪れました。――
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