novel
□もう一度会えたなら 7
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雪のような白い肌。艶やかな翠の髪。スラッとした手足。黙っている時は、不覚にも少しドキッとしてしまうようなミステリアスな美人だったんだけど……
「なんでミーがこんなとこにいなきゃなんないんですかー。変態と変態とモップ頭しかいないじゃないですかー」
……ん?
「あ、モップの人がこっち見てますー」
…シャキーン!
ナイフを構える。狙いは心臓。
ドスドスドスドスッ
あれ?当たっちゃった。
大量の血を流しながら倒れるソイツ。うーん、オレの周りの奴を基準にしてたから感覚がおかしくなってたのかも。ルッスーリアがすぐにハッとして叫ぶ。
「ベルちゃん!!」
「ちょっとベル!」
「ベルてめぇ何しやがる!!」
「ほんとですよーロン毛とオカマと赤ちゃんはそれぐらいの常識はあるみたいですねー」
その涼やかな声は、後ろから聞こえてきた。恐る恐る、振り返る。何事もなかったかのように、後ろ手を組んでしれっとソイツが立っていた。