戦国無双 夢部屋3 ( 筑前)
□不思議道具
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怪我が治り回復したそらは今居室で宗茂と椎信がそらの持ち物に興味を抱いてあれこれ質問攻めに合っている。
椎信:「ほう…こんな小さい物で遠くの人と会話ができるのか…不思議だ…」
宗茂:「何故似た物を二つ持つ必要があるんだ?」
そら:「ああ、こっちの携帯電話はもともと私用の物でみんな持ってて当たり前なんですよ。こっちは仕事で組みの仲間としか連絡取れないようになってるんです。誤報が行か無いように。携帯電話の方は仕事でも幅広く使えるんで仕事中でも必ず携帯してるんです。」
宗茂:「なるほど…。」
椎信:「随分小さいがこれは銃か?」
そら:「ええ、そうです。それ、水にも強いですよ。」
椎信:「水に?」
そら:「最近、質の高い銃が増えてきて川や海水に落ちても普通に撃てるんです。実際、海に長い事浸かっちゃったみたいですけど今でも撃てますよ。」
宗茂:「見てみたいな」
椎信:「なら的を用意しましょうか。」
椎信は外の修練場に的を用意させ三人は外に出る。
そらは適当に下がる。
椎信:「遠すぎないか?」
宗茂:「椎信、彼女の射撃の腕ならこの距離は近い方だよ。」
椎信:「ええ!?」
宗茂:「俺は夢で見たが…その時は本当に驚いた…あの雑賀より腕が立つんじゃないかな…?」
椎信:「……それ程に?」
宗茂は静かに頷く。
そらは100mぐらいの距離まで下がっていた。敷地を囲う壁際近くに立ち銃を構える。
そら:「撃ちますよ〜〜!!」
宗茂は手を軽く上げOKサインを出す。
そらは銃を的に撃ち命中する。
椎信は的の真ん中に銃弾が綺麗に当たったのを見て驚く。そして周りに居た家臣や他の者まで瞠目の目で固まっていた。宗茂以外。
そらは宗茂達の所に戻ると宗茂はニコニコ笑顔で声を掛ける。
宗茂:「見事だったよ。流石だね。」
椎信:「いや〜…たまげた…あんな遠くから普通なかなか命中するものじゃない。まさに神の腕だな!」
そら:「神は言い過ぎですよ…; これくらいなら後藤さんや桂木さんだって軽くやります。」
椎信:「そら殿と同じ腕を持つものが他にもおるのか…。してそら殿はどのぐらいの距離まで遠くから狙えるのだ?」
そら:「実際計った事がないので分かりませんけど今の倍でも全然いけると思います。」
椎信:「真か!?」
そら:「ただ…実戦だと障害物が多いのであんまり遠くから狙い撃ちはしない…かな…?」
椎信は感激している。戦の勝敗は総大将の首を多く獲る事。戦でこれ程の腕を持つ者が味方に居たならば簡単に敵の首を遠くから狙える。
宗茂も射撃に体術までやってのけるそらをますます帰したくないと強く思うようになった。
宗茂:「(彼女を訓練させればもっと……いや、まだこの考えは許容できないだろう。今は彼女に現実を打ち明け受け入れて貰う事が先決か…)」