左近と不思議 無人島生活

□関ヶ原の戦い〜島左近編〜
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2010年 夏 瀬戸内海の海に浮かぶ小さい小島がある。
周辺に浮かぶ近隣の島々に住む住人はそれを水島と呼ぶが別名『呪われた島』と言い。近づかない。
そこに1人の若い女性が住んでいる。
年は15歳くらいで彼女は元々近隣の島で産まれたが産まれ付きの出立が気味が悪られ生贄として幼少時から水島に贈られた。
彼女には戸籍がない。そして島事態は隠れた場所に神社と昔ながらの家が一件あった。いつ頃建てられた物なのかも謎である。
そして祟りが起きては困ると昔から無人の舟に食糧と着る物などいろんな物を積み水島に流し祈祷が行われる。
そのお陰で彼女は生きているがあまり手を付けていなかった。
その為、島には何層もの舟が浜辺に溜まっていた。
後に左近が嫌々回収する事になる。


野生動物と共にのびのびと気ままに朝起きてはいつもの様に適当に歩く。彼女の名はユリ。幼少時に異端児扱いされ虐待を受けて育った為言葉を発さない。しかしこの水島に送られてから野生動物と一緒にのびのびと暮らしている。
しかしそんな彼女も野生の感なのかどこか異常の雰囲気を察知した。
これが島の近隣が呪われた島と云う噂の一つだった。

ユリはその気配の者へと用心深く近づく。
すると一頭の馬が背中に倒れた男を乗せて立っている。
ユリは瞠目するが伸びっぱなしの髪に隠れて表情は見えない。因みにに馬という生き物を見るのも初めてである。その為ユリは緊張が走る。
暫く馬と見つめ合う形となるが主君を乗せた馬はユリに必死に何かを訴え掛けるように鳴く。

ユリは少し怯えながらも馬の訴えに気付きそーっと背中に乗った男の側に寄る。男は血を流し息は弱まっている。
ユリは震えた手で男の身体に触ってみると血がべっとりと手に付いた。

ユリ:「・・・」

ユリは馬を時々自分の寝床にしている家へと連れて行く事にした。
家の前に着くとおろしやすい様に馬がしゃがんだ。
ユリは男を馬から下ろし泥を払い家の中へ入れ布団の上に乗せた。
桶に水を汲み手拭いを濡らし身体を綺麗に拭く。しかしここまでは良いがこれまで生きてきて人を介抱した事が一度もない為どうして良いかさっぱり分からなかった。
舟にある荷物の中に救急セットもあるが教育ゼロのユリは何かさっぱり知らないし故郷の住民からは痛い辛い思いしか無かった為にそこから来る舟を警戒してあまり触ろうとしなかった。
触るのは衣類だけ、ユリは浴衣を着崩して着ている。

取り合えずユリは舟から綺麗な布を取り出し傷口を巻く事にした。
そしてユリは家の外でしゃがんだ状態で馬に草をあげて一日を終えた。

この日ユリは初めて人を助けた事になるがどうして得体のしれない生き物の云う事を聞き助けてしまったんだろうと疑問だった。自分にとっては他の人間は天敵のような存在なのに回復してから自分に害を与えるかもしれない。そんなもやもやした感じを胸に抱えていると馬が頭上からユリの髪をハムハムし懐いて来る。
ユリは馬の顔を優しく撫でそのまま目を閉じた。
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