戦国無双 夢部屋 (土佐)

□豊臣からの使者
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優璃:「ところで元親、此処へ来る途中尾行は?」

元親:「其方の読み通りだ。ねねと忍びの部下が3.4人ほど。近辺の森でこちらを伺っているだろう。どうする?」

ニコッと笑みを浮かべ
優璃:「居間に行きましょう?あっ、その前に明智様にお会いになりますよね?」

元親:「ああ。」


光秀の部屋に着くとガラシャが光秀の膝に頭を乗せて眠っていた。

元親:「光秀。具合はどうだ?」

光秀:「元親殿!私とした事が再び厄介事に巻き混んでしまい申し訳ない…。」

元親:「友を救うのは当然の事。其方は何も考えず心と体に負った傷を癒す事に専念しろ。」

光秀:「しかし豊臣の使者が来たと聞きました。豊臣の狙いは私!私を差し出さなければ、再び四国を討とうとするのでは?」

元親:「落ち着くのだ、光秀。戦にはならん。」

優璃:「明智様の居所はまだ知られてはいません…。それに、昨晩、信長公に書状を送りました。今、追い詰められているのは豊臣秀吉と福島政則とその下の家臣達でしょう。」

元親:「その通り。状況が変わりつつある今は安静にし早く傷を癒すのだ。その間の事は、我々に任せろ!」

光秀:「元親殿…。優璃殿…。この恩はいつか必ず返します…!」

優璃と元親は顔を見合わせ互いに笑みを浮かべ部屋をでた。


先日の朝、安土城の信長の部屋。

枕元に何時の間にか置いてあった書状に気づき読むと、書かれた内容は
『信長様

明智光秀殿は現在、土佐で保護しております。
先週ほど前、豊臣の軍に追われその一部の兵士に討たれ海に落ちたのを私が拾いました。生死を彷徨う状態でしたが、今は何とか回復に向っております。
この様な事態が起きた事大変、遺憾であります。

長宗我部元親』

手を震わせ何度も文を読み返し

信長:「サルめが!!何という事を!! 蘭!!蘭はおるか!!」

蘭丸:「ははっ!」

信長:「利家を直ぐ呼んで来い!!」

蘭丸:「承知しました!」


数分後

蘭丸:「信長様、前田利家殿を連れて参りました。」

信長:「入れ!!」

利家:「何様でしょうか?」

信長:「今直ぐ、軍を引きいてサルと明智を討ったというサルの部下を捕縛して参れ!必ず生け捕りにして来い!」

利家:「承知しました。(こりゃ骨が折れるなあ…。)」

信長:「蘭は今直ぐ土佐の長宗我部の元へ行き、光秀の安否を確認して来い。」

蘭丸:「かしこまりました。」

信長:「(サルめ、こそこそと気に食わん!)」
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