戦国無双 夢部屋 (土佐)

□混沌
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ずっと黙っていた信親が

信親:「ところで優璃殿。先ほどねね殿とどんなお話しをされていたのですか?」

立花宗:「ねね殿って豊臣の奥方の?来ているのですか?」

優璃:「昨日の夜、私の家に忍び込んだのを捕縛しました。今、座敷牢に幽閉されてます。」

信親:「それで、何をお話しになったんですか?」

優璃:「ただ気になった事を聞きに行っただけです。信長公からの指示は明智様をただ連れて来る事だけだったのに、なぜ明智様が殺されかけたか?元親殿なら察してるでしょうが、どうしてもねねさんから聞いてみたくなったのでついでにと思って、いろいろ質問をぶつけて来ました。」

信長:「貴方という人は…!」

立花ギ:「しかし、相手は手練れの忍びだ。そう簡単に口を割るとは思えないが」

元就:「それでどうだったんだい?」

優璃:「福島政則の配下の者が信長公寄り“ 明智光秀の刺殺 ” 命令が下ったと福島殿に伝えた者が居たそうです。ねねさんの調べでは蜂須賀正勝と前野長康という家臣が福島殿の部下と密会していたそうです。その部下は既に暗殺されているそうですよ。」

元就:「口止めというわけだね。」

立花宗:「光秀の暗殺はでっち上げだったという事か…。」

優璃:「依岡殿を捕えた者もおそらく蜂須賀正勝と前野長康と繋がりを持つ者でしょう。」

立花ギ:「しかし良く聞き出せたな。」

優璃:「まだこれは仮定にすぎません。それに2人が黒幕とも限りませんし」

元就:「という事は利家に捕縛されるのは、秀吉殿と福島政則のみとなるわけか。」

優璃:「はい。おそらく狙いは明智様ではなく、秀吉殿です。」

元就:「秀吉を廃位させその座を狙う…か。」

優璃:「それから元親殿、ねねさんから依頼をされたのですが…。もちろん、返事はまだ保留にしてあります。」

元親は眉間に皺をよせて

元親:「察しはつくが、念のため聞こう。」

優璃:「秀吉殿を狙う黒幕を捕まえて欲しいそうです。」

元親:「光秀を死に負いやろうとした輩だ。ほうっておく訳にはいくまい。凄絶にな。」

優璃:「? では依頼に協力という事で良いんでしょうか?」

立花ギ:「悪事を目の前にして放ってはおけん。この立花も協力しよう。」

立花宗:「僕も微力ながら協力するよ。」

元就:「私も此処まで来て、手伝わない訳には行かないからね。僕も参加させてもらうよ。」

信親はこの光景に感動している。

立花宗:「しかし、これからどうするんだい?」

優璃:「先に依岡殿の救出が先決でしょう。」

元就:「そうだね。その為には豊臣に協力してくれそうな人に、協力をお願いできればいいねー。」

立花ギ:「そんな奴がいるか?」

優璃:「元親殿、加藤清正殿はどうでしょうか?ねねさんと会見に一緒に来ていたという事はねねさんと福島殿とは近しい方なのでしょう?」

立花宗:「名案だね!清正なら僕も良く知ってるよ。彼はねね殿の事になればきっと何でも協力するよ。」

元親:「確かに清正なら動くに違いない。」

元就:「元親くん、豊臣側はねね殿が捕縛された事は気づいてるのかな?」

元親:「昨晩捕縛したばかりだからまだだろう。」

元就:「なら早速、秀吉宛に書状を送ってはどうかな?」

元親:「ああ。蘭丸にも全てを報告しておく必要がある。蘭丸が到着しだい光秀の元へ案内しよう。信親、皆の部屋と宴の準備をするよう伝えよ。」

信親:「承知しました!」
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