戦国無双 夢部屋 (土佐)

□救出作戦
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船内にて、

清正:「其方がおねね様の言っていた、優璃という女か?」

優璃:「はい。私がおねね様のいう駒欄 優璃です。貴方は加藤清正様ですよね?おねね様から聞きました。」

清正:「ああ。(おねね様みたく可愛らしいな)」

優璃:「微力ながら私もご協力致します。」

と、優璃は軽く頭を下げた。

しばらくして、摂津の港付近に到着し元親達はそこから馬に乗り佐和山城へ向う。優璃は元親にフクを一緒に連れて行くようにとお願いし、フクも動向する事になった。
船には数カ所防犯カメラを設置してあり、ノートパソコンで24時間いつでも確認できるようになっている。
留守番組の優璃と元就は時たまパソコンの画面を確認しつつ、将棋を指して暇を潰していた。
しばし真剣勝負まわりがしーんとした状態、パチっと駒を指す音が響く。が、突然優璃が口を開く。

優璃:「この世界では拷問は当たり前なんですか?」

急な質問に元就は少し驚き、困った顔をした。いつもは元就から優璃へ質問の嵐を送っていたのが、今回は優璃から元就へ質問をする事があまりなかった。
それに、拷問は罪人に罰を与える為だったり敵国人に尋問をし、情報を吐かせる為に行われる。これは古くから当たり前の様に、どの国でも同じ様に行われているはず。
元就は、自分達にとって当たり前の行為が異世界から来た優璃には不思議な行為だったり、時には残酷な行為に見えるのではないかと実感した。しかも優璃の居た世では戦が無いのだから。

元就:「もしかして君の居た世には拷問は行われていないのかい?」

優璃:「国によってある所もありますが、極僅か。少なくとも私の居た世の日の本は拷問は行われていません。約130年程前ですが、無くなりました。」パチ

元就:「君は無い方が良いと思うかい?」パチッ

優璃:「勿論です。私はどんな罪人に対しても拷問は意味の無い行いだと思います。生ぬるい考え方でしょうが、そう思います。王手。」パチ

元就:「!ふむ…。では、君の居た世では罪人をどう裁いているんだい?」パチ⇦逃げた

優璃:「法によって裁判にかけられ、罪人かどうか審議にかけます。それによって牢に何年か過ごす人も居れば、一生涯牢に入れられる人もいます。最も少ないですが、死罪になる方もいますよ。まあ、この裁判制度も昔の拷問も賛否両論あっていろいろ揉めた結果これに至ったんでしょうけど…。」パチ

元就:「なるほどみんなで審議するのか…。なんだか君と話してると、世の違いに魅せられるな…。」パチ⇦また逃げた

優璃:「すみません。」パチ

元就:「いや、謝る事は無いよ。とても興味深いし、僕にとってはとても勉強になるしね。それとも、根掘りは掘り聞いてしまって迷惑だったかな?」パチ⇦またまた逃げる

優璃:「そんな事はないです。むしろ聞いてもらった方……あ、そういえば元就公、ずっと聞きたかった事があったんですが…。」パチ

元就:「何だい?」パチ

優璃:「私、以外にも異世界から来た方はいらっしゃるんですか?」パチ

元就:「いや、私の知る限りだと居ないと思うけど…。どうしてだい?」パチ

優璃:「皆さんが私に対して随分寛容だなあと思いまして。前例があったのなら納得できるんですけど。元親殿に初めて会った日も、そうでした。あの時は光秀さんの事があったとしても、一国の長であるなら少しは警戒しても良いと思いますが…。普通、異世界の人間がやってくるなんてありえない事ですよ?」パチ

元就:「あはは、確かにそうかもしれないけど元親くんや僕らにも人を見る目ぐらいはあるからね。君が異世界から来た人間でも君の人柄の良し悪しぐらいは分かるよ。それと、元親くんのは人柄だよ。彼はああ見えてとても優しいし寛容的だ。」パチ

優璃:「確かにそうですね。元親殿だけじゃなく、元就公も立花夫妻も光秀さんもガラシャもみんな優しいし寛容的です。私はつくづく運が良い人間ですね。王手。」パチ!

元就:「ふふ、嬉しい事言ってくれるなあ。」パチ⇦再び逃げる

優璃:「ところで “オロチ” ってなんなのかご存知ですか?」パチ
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