おぞフラ☆番外編

□丸ロラ☆ラブラブ小説・あなたと一緒に
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「シダ先生、ごめんなさい。
私、これから待ち合わせなの。」
そう言って、食事に誘ってくれたフラッシュの元を、オーロラは去った。

「…やっぱり、あいつには敵わない、か…。」
走り去るオーロラの後ろ姿を見て、フラッシュはぽつりと呟いた。

オーロラは、学園でも非常に人気の高い、アイドル教師である。
そんなオーロラの心を射止めた、たった一人の人物。

それは…


「ロラ!」
いつもと違うスーツ姿で、オーロラに手を振る男が一人。
「丸出しさん…!」
学園の駐車場に停めてある、大きな白い車の前には、その白さと対象的な黒いスーツ姿の、丸出し。
そんな丸出しに、オーロラは思いきり抱き着いた。
「ロラ…。」
「丸出しさん…。」
ここが学園の近くだとわかっていても、一緒にいたい、離れたくない気持ちは二人同じだ。

オーロラが世界を救ってから、二人は付き合い始めたのだ。

オーロラは、丸出しの車に乗り込み、ドライブデートが始まった。

せっかくの日曜日なのだから、思いきり羽をのばしたい。

「ロラってさ、新宿に住んでるんだな。」
「そうよ、丸出しさんは?」
「…内緒。」
そう言うと、丸出しは助手席にいるオーロラの唇に、ちゅっと吸い付く。
「ま…丸出しさんっ!運転中ですよ!」
「大丈夫。赤信号だから。」
「もぉっ…。」

そして二人は、大都会・新宿に到着した。

オーロラは、あの服が欲しい、この靴が欲しいと、丸出しをあちこちの店に連れていった。


丸出しの大きな車に、オーロラの買った服や靴、そして帽子などが、次々に積まれていく。
二人はこれから、高級レストランへと向かうのだ。

駐車場に車が停まり、丸出しと袋を抱えたオーロラが外へと出る。

「ロラ…、袋くらい車の中に入れておいたらどうだ?」
「い…いいじゃない!これがお気に入りなんだから!」
そう言ってオーロラは、袋を片手に持ち、丸出しと並んで歩き始めた。

「………………。」
「………………。」
黙り込む二人。
その間にも丸出しは、オーロラと手を繋ごうと手をのばす…が、
「だ…だめよ!」
オーロラは、恥ずかしそうに手を丸出しの方から遠ざける。

しばらく歩くと、高級レストランの看板が見えてきた。

丸出しは、
(ロラ…、付き合い始めてまだ一ヶ月だけれど、
俺は伝えたいんだ、『結婚してくれ』と…。)
丸出しが懐に隠していた指輪がオーロラに手渡されたのは、それから数分後の事であった。

彼女の返答は、二人だけが知っている。


おしまい
 

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