おぞフラ☆番外編

□丸出し様誕生日スペシャル!ぎゃはぎゃはパーティー
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『5月14日は、俺様の誕生日なのだ!
14日の放課後、でんでこ学園の体育館を貸し切って俺様の誕生日パーティーをするから、プレゼントを忘れずにな!ぎゃははははははは…』

こんな招待状が届いたのは、今から三日前のこと。
そして、その日がやってきた。

「おめでとう、丸出しくん!」
「丸出しさん、おめでとう!」
招待されたフラッシュやオーロラなど、でんでこ学園の先生達が、次々に体育館へと入ってくる。

全員揃ったのか、会場はいきなり暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。

その中央にいるのが、本日の主役・丸出しだ。

「ぎゃははははは!今日は俺様のバースデーパーティーに来てくれて、ありがトゥー!!!」
丸出しは、黒のタキシード姿で、ぎゃはぎゃはと笑っていた。
丸出しは、昼休みにも丸出し教でパーティーをしたばかりである。
「じゃあ早速だが、俺様へのプレゼントを渡してもらおうか!ぎゃはははははは!」
ステージで笑う丸出しに、招待された先生達はプレゼントを渡していく。
「丸出しくん、これは君の大好きなクロミちゃんの巨大なぬいぐるみだ。」
フラッシュは、ぬいぐるみの入った、きれいにラッピングされた袋を渡した。
「ありがとなフラッシュ!お前は永遠に俺様のライバルだ!」
それにしてもフラッシュは、どうやってそのぬいぐるみを買ったのだろうか。

「私からはこれよ、丸出しさん」
オーロラは、小さな笑い袋のついたキーホルダーをプレゼントした。
ボタンを押すと、ぎゃはぎゃはと、まるで丸出しのような笑い声が聞こえる。
「自転車の鍵につけてくださいね。」
「あ…ありがとな、ロラ…。」
丸出しは、まるでゆでダコのように真っ赤である。

「…プレゼントってなんじゃ?食えるのか?」
おじいはもはや、話にならなかった。

「丸出し先生、私からはこの鞭をさしあげます。」
女王様先生の鞭は、使い道がわからない。

「ビスケット、おひとつどうぞ。」
ビスケ先生、いつもとかわりませんよ。

「丸出し先生、一緒に野菜一年分食べませんか?」
熱血ベジタリアン先生、そんなに野菜食べれません。

先生達がくれたものは、おかしな物ばかりだったが、先生達の愛情を感じた丸出しは、とても幸せな気分になった。

「どーだ!ケーキは好きなだけ食べていいぞ!」
丸出しが用意したケーキと飲み物で、パーティーは盛り上がった。

その、盛り上がっているパーティーの最中…

「ロラ、ちょっと来い」
丸出しは、オーロラに手招きをした。
オーロラがぱたぱたと体育館から出てくると、丸出しはぎゅっとオーロラを抱きしめた。

「ロラ…、俺に、もうひとつプレゼントをくれないか…?」
「まっ…丸出しさん!?」
オーロラは、思わず顔を赤らめる。
「でも私…プレゼントはあれだけしか…」
「いいんだよ、『物』はあれだけで。

俺は、誕生日プレゼントに…ロラが欲しいんだよ」
「……………。」
赤くなったまま、丸出しの胸にうずくまるオーロラ。
「…返事は?」
「………………」
オーロラは、しばらく黙りこんだ後、ゆっくりうなずきながら、こう答えた。

「…はい。」


おしまい
 

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