おぞフラ☆番外編

□おぞフラ☆受験戦争編
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「う〜ん…」
紫式部は、進路調査の用紙と、にらめっこをしていた。
「あら、式部は進路決まってないの?」
紫式部の真っ白な用紙を覗き込むのは、彼女のライバルである清少納言だ。
「う…うるさいわねっ!
私は今、内部進学するか外部の大学受けるかで悩んでんのよ!」
「どこの大学?」
「それは…決まってないけど…」
紫式部の声が、急に小さくなる。
「ここは内部進学にして、でんでこ大学を受験したらどう?私もそうしたし。」
「な…納言はいいとして、私の進路は私の進路だし…」
「おぞうの進路希望は決まった、と言っても悩んでられる?」
木口象子、通称おぞう。
そして、自称お嬢様である。

「どこよ!どこの大学よ!!!」
紫式部は、清少納言を連れて、おぞうに直接聞き出す事にした。

「…ワタクシの進路?」
「うんっ!あんた、一体どこを受験するわけ!?」
「東京大学にも行きたいのですけど…お嬢様なワタクシは、あえて『学習人大学』を選びますわ!」
紫式部は、おぞうの発言にあぜんとした。
「が…学習人!?」

学習人大学。日本だけでなく、世界中のお坊ちゃまやお嬢様が通い、さらに皇族や王族まで通っているといわれている…が、学園内部はほとんど謎につつまれている、まさに『金持ちのための学校』なのだ。

「あー無理無理。あきらめな。あんたみたいな象豚、あの学校が受け入れるはずないじゃない。」
「なんですってぇ!?
じゃあ紫さんはどうしますの!?」
「わ…私は…。」
まだ言えない。まだ進級が決まっていないだなんて。
「私はでんでこ大学よ。
…式部、どうなのよ!」
清少納言が、紫式部の顔を覗き込む。

「わ…
私も学習人大学受けるのよ!
偶然ね、おぞう!あんたには負けないわ!」
「ワ…ワタクシだって!」

こうして、名門中の名門・学習人大学を受験する事になった、おぞうと式部。
一体、どうなるのだろうか…。


続く!
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