おぞフラ☆番外編

□ふたりのポッキー☆ゲーム!
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ここは二年生の教室。
ズッピーは、椅子ではなく机に座りながら、ポッキーを食べていた。
「あ〜、ポッキーうめぇぇぇぇぇ!」
「ズッピー、粉がこぼれてるよ。」
アッキーは、ズッピーのこぼしたポッキーの粉を、ティッシュで拭いていた。
「ボリボリ食べるのもいいけどさぁ、こうやってチョコの部分をなめ回して食べるとうめーよぉっ!」
「いやしんぼだねズッピー。」
アッキーはそう思いながら、ズッピーのポッキーを袋から一本取り出した。
その時だった。
ぱしん、とポッキーを取ったアッキーの手首を、ズッピーは掴んだ。
「ねぇアッキー、
…このポッキーで遊んでみない?」
「だめだよ、食べ物を粗末にしちゃいけないよ」
以外と現実人なアッキーは、ズッピーにそう言いったが、ズッピーはすでにポッキーのチョコのついた側を口でくわえてしまった。
「ほは、はっひーほほっひーふはへへ」
どうやら、『ほら、アッキーもポッキーくわえて』と言っているようだ。

まさか、これは…。
「…ズッピー、それってまさか…」
「ほはお」
ズッピーは、『そだよ』と言っているようだ。

アッキーは、ドキドキしていた。
くわえたら最後、ズッピーと…。
「ねぇズッピー、本当に初めての相手がアッキーでいいの?」
アッキーは、ズッピーにそう尋ねた。
「は…はっひーはははほほ、はっへほひひんはほ!」
『ア…アッキーだからこそ、やってほしいんだよ!』…ズッピーは、そう言っていた。
友達から親友へ。親友から…恋人へ。
それはまるで、二人をそういう関係に変える儀式のようだった。
「…………………。」
緊張した表情で、ポッキーのプレッツェル部分をくわえるアッキー。
二人は、互いのくわえる部分を少しづつ、かじっていく。
味わいながら、愛しみながら。
二人の唇が重なった瞬間、ズッピーとアッキーの世界が、ほんの少し変わったような、そんな気がした…と、二人は思っていた。


放課後、でんでこ学園の外では、手を繋いで歩く、仲の良い恋人同士の二人がいたのであった…。


おしまい
 

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