Love you!
□6
1ページ/1ページ
天気は快晴、気温も丁度良い。そんな朝の目覚めは小鳥のさえずりでもなく、朝食の良い匂でもなく…
「ほら、起きてください!」
『あー、布団取るなんて酷い!』
鬼の襲来によるものだった。
五時起きとか言ってたくせにまだ四時半だし。
起き上がりたくなくてぷいっと寝返りをうつと猫のように持ち上げられ説教が始まる。
「こら」
「目を開けてください。朝ですよ!」
『まだ起きたくない…』
「わがままばっかりですね。いいですか?―――」
怒られる姿はお魚咥えたどら猫の如く。
早く終わらないかな、なんて考えぼーっとしているといきなりトランクスの顔がずいっと近くなった。
近い、近すぎる。
「聞いてます?」
『…!』
話せば吐息が余裕でかかる距離。みるみる顔が熱くなって、恥ずかしくて目を伏せる。
「何女の子みたいにしてるんですか、全く。」
女の子だよ!
「あ、ひょっとして恥ずかしいんですか?」
こいつ!
『そんなわけあるか!お、起きるから退いてくれ!』
「はいはい」
『うー…』
心臓がまだカーニバル状態で落ち着かないところへ、
「よしよし、ちゃんと起きましたね」
とか言いながらぐしぐしと頭を撫でてきて追い討ち。僕が女だって知っても、こういう風に一緒に居られるのかな。。怖いよ。
(君は知らないの)
(何、その全身タイツ)
(戦闘服です。)
.