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7月になった
もう少しで夏休み
葵「夏休みどっか行こうよ!」
狩屋「いいね、どこ行く?」
剣城「海…とか?」
夏休みの計画を立てながらふと、外を見ると天馬くんたちサッカー部が練習に励んでる
もちろん霧野先輩も
狩屋「最近サッカー部練習張り切ってるね」
剣城「地区大会が近いからだって天馬が言ってた」
狩屋「…ふーん」
道理で最近、霧野先輩に会わない訳だ
ずっとサッカーしてたのか
葵「はいはいよそ見しない
予定決めるよ!」
葵ちゃんの言葉で向き直る
狩屋「(早く夏休みにならないかなー)」
何もない天井を見上げ小さく息吐いた
*
神童「よし、休憩にしよう」
天馬「疲れたー」
影山「今日の練習は一段とハードだねー」
神童の合図でみんなベンチに戻る
汗で張り付く髪がうっとうしい
神童「調子良いみたいだな、霧野」
霧野「ああ
この調子で地区大会に挑みたいな」
神童「あまり張り切りすぎるなよ」
霧野「分かってるって」
額に流れる汗を拭ってドリンクに手を伸ばした
なんとなく校舎を見ると、2階の窓から水色の髪が見えて
思わず目を離せなくなった
やっぱり、狩屋だ
いつもの面子で楽しそうに談笑してる
可愛いなって今更思った
神童「そういえば、終業式の次の日夏祭りあるらしいぞ」
霧野「へえ…、今年は早いな」
狩屋から目を逸らさず応える
そっかもう夏休みか
神童「狩屋を誘って行ったらどうだ?」
霧野「来てくれると思うか?」
神童「お前次第だろう」
ダメ元で誘ってみるか
ドリンクを飲み干した
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