book2
□いってらっしゃい
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今日、イナズマジャパンメンバーはライオコットへ行ってしまう
あの中に自分が居ないのは凄く寂しいが
大会規約上、女子は参加できないのだから仕方がない
もっとも、好きな人にしばらくの間会えないのはもっと寂しいが
塔子「頑張ってね、綱海」
綱海「おう!塔子も応援頼むぜ」
塔子「任せといて」
もうイナズマジェットに乗り込まないといけないはずなのに
綱海は中々動こうとしない
塔子「そろそろ乗った方がいいんじゃないか?」
−ぎゅう
ふいに抱きしめられて思考が停止した
綱海「しばらく会えねえからな、ちょっと充電しとかねえと」
塔子「じゅ、充電って…//」
綱海「あっちで塔子が足りなくなったらどうするんだよ」
抱きしめられていて、彼の顔は見えない
けど今の真っ赤な顔を見られたくないので顔をうずくめる
塔子「ばか、」
綱海「ははっ、んなこったあ海の広さに比べったらどうってことないぜ」
塔子「絶対優勝してね」
綱海「当たり前だ」
そして体を離す
消えていく彼の体温に名残惜しさを感じるが
ここでだだを捏ねるとみんなに迷惑をかけてしまう
そんな気持ちを押し殺して
塔子「いってらっしゃい」
精一杯の笑顔で彼を送った
彼が帰ってきたら目いっぱい構ってもらおう
そう思えば少しの別れも大したことない
塔子「(覚悟しとけよ!)」
いってらっしゃい
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