詩・短編

□黒
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「崩壊」



永遠なんて、ない。

絶対なんて、ない。

―この世界に、は。


だったら、他の世界だったら?


永遠、とか、絶対、とか、

あたしの望むものが、あるの?


ねぇ、もしそうなら、

そこへゆく術を教えてよ。


「あたし」が「あたし」でなくなってもいい。

この身体がどうなったって、

この精神がどうなったって、

構わないから。


そこへ、そんな世界へ行けるのなら、そんなこと、構わないから。



ねぇ、誰か、連れてって。

ねぇ、誰か、連れ去って。


何の闇も届かないところまで。







それか、それが出来ないなら、


永久の闇に閉じ込めて。


何も見えない、世界に。

何も感じない、ように。







嗚呼、ねぇ、崩れてく。

嗚呼、ねぇ、壊れてく。


もう、ダメなの。

直しても、治しても、追い付かないの。



だから、いっそ、…
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