詩・短編
□黒白少女
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正義が白で、悪が黒。
世界はきっと白と黒が半分ずつ。
誰だって、正義と悪を持ってる。
時には正義が悪で悪が正義。
白と黒が入り交じってわからなくなった精神を持って人間は生きてる。
そう教わった。
その中で私は黒を纏った。
ずっと白を好いていたのに。
兄が殺されたから。
とある殺人集団にだった。
私は止められなかった。
兄は世界で一番強いと信じていたから。
ああ、兄を殺した人間の顔が離れない。
男か女かさえもわからないが、ひどくひどく冷たい目をしていた。
兄とは、正反対だった。
忘れられない、兄の変わり果てた姿。
暗い夜の世界の中で、飛び散った血がまた一層黒く目立って。
もう人間と認識出来ない、跡形も無く壊された兄。
私の中で、何かが、プツリと音を立てて切れた。
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