家庭教師ヒットマンREBORN!
□ひとさじと、ふたり
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「…もういいや」
激しい戦闘の真っ最中、ぽつりと呟いたと思ったら、雲雀はトンファーをしまいあくびをこぼした。
「お前、ホント気まぐれ屋だよな」
いつもなら決着が着くまで、気が済むまで戦い続けるというのに。
どうしたというのだろう。
まあ、先ほど自分が言ったような『単なる気まぐれ』なのかもしれないが。
「なにが言いたいの?」
鞭を縛りながらへらへらと笑うディーノに、疑いの目を向ける。
「いや、なんでもねえよ」
見たまんまのことを言ったつもりなんだけどなあ…と言おうとしたが、やめた。
それが大人ってもんだ。
「じゃあテントに戻るか」
一定の間合いを保ちつつ、雲雀はディーノの後に続いて歩き始めた。