詩もどき

□まやかし
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貴方に追いつこうと

刻みつけた刃物の跡

隣に居た貴方は

泡沫の夢だったのでしょうか



貴方が先立ってから

何回月は沈んでいったでしょう

面影は薄らみ

風は頬を撫でました

濡れた頬を撫でました


三日月に貴方が寄り添ってみえたのは

貴方が私を抱きしめたのは

きっと私の心が生み出した

まやかしの幻だったのでしょう

まやかしの幻だったのでしょう





end

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