大体置き場。

□I and you throw away the world ended by our choice.
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 僕と貴方にはきっとお互いを選んだ時点で未来などないのです。
 そんなことを考えながら爪切りを上手く扱えない僕は伸びた爪を眺めた。

 とにかく、此処にはいたくないのです、だって貴方の側にいられないのですから。
 目元に張りがないと笑われた、高校生に言う言葉ですかと僕も苦笑い。

 奇跡でも起これば此処でも貴方の側にいられるのかも知れませんがそんなものはないのです。
 考えの纏まらない頭で思考を巡らせた。

 僕と貴方、何をしたって一緒にいられないのなら元も子もないのです。
 貴方が側ににいなければ、眠れる筈もないのだと。

 これから行く先には、一体何が待っているのでしょうね。

「何でしたらこの僕と、一緒に死にましょう?」

 言って彼の、手を取った。

 未来の存在しない僕達には爪の長さなど関係ないのです。
 でも貴方が僕の爪を切ってくれるのなら、深爪したって嬉しい。

 難しく思うから難しい、行けばきっと、何とかなる筈なのです。

「何でしたらこの僕と、一緒に逝きましょう?」

 言って僕は、微笑んだ。

 これから行く先には、きっと何もないのです、だから、

「何でしたらこの僕と、一緒に死にましょう?」

 言って僕は、彼の手を。


(僕と貴方は自分達の選択で終わった世界を捨てました。)

song by 人間万歳/メトロノーム

 
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