異界の物語
□第一章・始まりの村レイゼルス
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セレフィス達は、走り続け小高い丘まで来た。そこまで来て、セレフィスは
どっと疲労が現れたのかしゃがみ込んだ。その時、足に何かが当たった・・・
あの剣だった。セレフィスは今になって剣のことを思い出した。
セレフィス・「そういえば、この剣・・・一度も使ってなかった・・・」
ゼルフォン・「あのとき使えばよかったな。」
セレフィス・「そんな無茶なこと言わないでよ。あんなに必死で走っているときに、
どうやって振り回せと言うのよ!?そんなことやっている間にディーネス
達に殺されてたかもしれないのよ?」
ゼルフォン・「そりゃそうだな。・・・姉さん。そういえば、王宮から竜族の村まで
歩いたら10日かかるの忘れてないか?金も無くてこれからどうするんだ? それに、ルヴィオンと行き違いになる可能性があるしな・・・」
セレフィス・「仕方ないわ。私たちが身につけている宝石とかを売ってお金にして・・・ せめて、ルヴィオンのいる竜族の村までたどり着かなきゃ。それと、
ルヴィオンは竜族の長・・・れっきとした竜の化身よ。近くを通ったら、
においで分かると思うわ。それに私のこの右手の紋章はお互いを感知する
ことができるんだから・・・ルヴィオンだって分かるはずよ。」
ゼルフォン・「そっか・・・それ、便利だよな・・・俺もどっかの化身の長と契約
したいなぁ〜・・・」
セレフィス・「昔やりたくないとか言ってなかったっけ?」
ゼルフォン・「そん時はそん時・・・今は今だよ。あのときは、まだ、ディーネスの事
なんて全然気にしてなかったし、俺は、今、力が欲しい!普通の剣じゃ
太刀打ちできないこと分かっているからこそだ。」
セレフィス・「確かにそうよね。」