異界の物語
□第一章・犬族の村へ…
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セレフィス・「ねえ、ルヴィオン・・・あと何日歩けば着くの?もう5日は
歩いているよ?本当に一番近い村なの?」
ルヴィオン・「ええ、このフェニック大陸は広いですからね・・・この国を縦断で
一番遠い距離で考えますと・・・端から端まで歩けば・・・そうですね、
・・・一日を30km歩くとします・・・(時速3km×10時間)
10ヶ月かかります。一日歩く距離×(10ヶ月=30日×10)で
・・・セレフィス様、問題です。さあ、端から端まで何キロでしょう?」
セレフィス・「え〜え・・・」
ゼルフォン・「旅をしてても勉強はなくならねーんだな・・・」
セレフィス・「え〜と・・・9000km?」
ルヴィオン・「はい。正解です。」
アルティアス・「日本列島(沖縄から択捉まで)が約3.5〜4コくらい縦に並んだ
くらいですね。つまり、日本列島を2往復するくらいの距離です」
一同・「はい?」
アルティアス・「独り言なので気にしないでくださいね♪」
セレフィス・「あ・・・はい。」
ゼルフォン・「アルティアスって実は見た目はフツーだが中身は浮世離れしてる?」
ルヴィオン・「はい・・・結婚してからそうだと気づきました。」
ゼルフォン・「今は亡き姉もすごかったらしいしな・・・」
ルヴィオン・「・・・素手で熊狩りしたことを聞いたんですね?」
ゼルフォン・「ああ・・・女って、時としてコエーな・・・」
ゼル&ルヴィ・「・・・」(沈黙)
そんな二人をよそにアルティアスは・・・
アルティアス・「みんさーん!犬族の村が見えてきましたよ〜」
セレフィス・「あっ、本当だ!・・・そういえば、私の友達が犬族の長と契約するって
話・・・聞いた気が・・・」
アルティアス・「なら、話は早いです。すぐに説得して、仲間になってもらいましょう。」
セレフィス・「そうね。それじゃ〜行きましょ!」
そういってアルデルスに急ぐ女二人・・・そして、それを追い掛ける男二人・・・
どう見ても男達は振り回されているようにみえる・・・もちろん、アルデルスに
一番乗りしたのはセレフィス・・・この村には何度か遊びに来た事があった。
そこに出迎えてくれたのは・・・
アンジェル・「セレフィス!?どーしたの?その髪!」
セレフィス・「アンジェル!久しぶり。・・・髪はちょっといろいろあって・・・」
アンジェル・「聞いて聞いて!もー今、すっごい大変な事になっているんだよ!?」
セレフィス・「知ってる。ディーネスのことでしょ?」
アンジェル・「そう!このところおかしいのよ・・・突然ディーネスが出てくるわ、
変な夢見るわで・・・」
セレフィス・「夢を見たの!?髪の色がオレンジの人が出てきて・・・武器をくれた?」
アンジェル・「セレフィスも!?そうなの!その夢でもらった武器が何でか現実に
あって・・・その武器で戦うと簡単にディーネスを倒せて・・・」
セレフィス・「私とゼルフォンも貰ったんだ。私は剣。ゼルフォンは大鎌よ」
アンジェル・「そうなの!?私はこれ、短剣のような武器よ。全部で10本あって
・・・ほら、普通の短剣よりちょっと形が違うでしょ?」
セレフィス・「ほんとだ。・・・実はね王宮で・・・」
セレフィスは今までのいきさつを全て話した。