Silver

□【幽霊】
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「いやーそれにしても今回は災難だったな。まさか蚊の天人とはなー」

「あぁ。おまけに万事屋のヤローまで関わりやがって…」

「まぁまぁ、頭数が大いに越した事は無いだろ」

「…まぁ、な」

正直早く忘れたかった、あんなに怖っ…いやいや、驚ぃ…違う違う、…奇っ怪な騒動が起きるなんて。

それにしても何気に近藤さん、万事屋の連中に懐かれてなかったか?まぁこの人の、裏の無い人の良さ、子供は直ぐに嗅ぎ取るからな。流石近藤さん、…しかし余り馴れ合いすぎるのは、真選組局長としての威厳が−

「−シ、トーシー?トシッ!」

「え、あ、スマナイ…」

「そんな難しい顔して、解決したんだからもういーじゃねーか」

「…そうだな」

一言言ってやりたいとも思ったが、俺も今回はあまり強く出れないのと、近藤さんの満面の笑みにもういっか、何て思った。でも、本当に良かった、あんたが無事に目覚めてくれて。

あの時あんたの悲鳴が聞こえて、正直あんたにまで倒れられたらどうしようかと焦った。
あんたが目を覚まさなくなったらと思って怖かった、けど−。

「…トシ、ごめんな、肝心な時に俺迄倒れちまったから。疲れただろ?」

再び黙り込んだ俺に近藤さんは何を思ったのか殊勝な顔でそう言った。

「いや、誰が次に刺されててもおかしくなかったからな、んな事気にすんなよ。それにいいもんも見れたし−」

「えっ?何?」

「何でもねーよ。さ、明日から今日の分も働かねェとなんねーから、さっさと寝ようぜ」

「あ、あぁ。そだな…」

釈然としない近藤さんを置いて俺は立ち上がり自室に戻る。

(状況はともかく、あんたの生ケツ久々に拝めたからなー)

鬼の副長の顔が気味が悪いほどにこやかだったのを知る者は誰もいない。





おわり。

土近?でもいけそう(爆)
トイレから近藤さんを救出して、ズボン履かせて布団まで運んだのは絶対土方!愛だ…。



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