SS

□●●サンダル
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 ユニオンのトップエース、グラハム・エーカーは、基本的にえらそうである。
別に自分の実力におごり高ぶっている訳ではない。人を見下している訳でもない。
 けれど、胸を張って堂々と前を向いて肩で風を切って歩く様は、不遜な態度として人の目に映ることも少なくなかった。ややふんぞり返っているグラハムが、下を向いて歩いている姿など、見たことがない。
 グラハムは人と話しをする時でさえ、話している人の方を向かないことがしばしばだ。それは相手が彼専属の技術顧問ビリー・カタギリであっても例外ではない。グラハムは自分のフラッグを整備する技術者としてビリーを信頼しているし、余程の事でも無い限り行動を共にしているくらい大切な存在だと認識している
。だというのに、グラハムがビリーの顔を直視する回数は少ない。大抵の場合、
ビリーがグラハムの半歩後ろの位置を好んで、をついて回っているせいもあるが。
 そんな訳だから、眼鏡が消えたとかポニーテールがなくなったとか、それくらい大々的でない限り、グラハムがビリーの外見に留意することはないだろうと思われた。しかし、たまには例外もある。
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